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平野薫ー記憶と歴史 会期:2018年7月22日(日)-9月24日(月・祝)

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8月

《untitled –rain DDR–》 2014年 素材:傘 Installation view : tim|State Textil and Industry Museum Augsburg Photo by Felix Weinold

ポーラ美術館では2017年の開館15周年を記念して、同年10月に公益財団法人ポーラ美術振興財団の助成を受けた現代美術作家の活動を紹介する「アトリウム ギャラリー」を新設し、芸術表現と美術館の可能性を「ひらく」という趣旨の「HIRAKU PROJECT」を開始しました。
第5回目の展示として、平野薫の個展「記憶と歴史」を開催いたします。

《untitled –rain DDR–》 2014年 素材:傘 Installation view : tim|State Textil and Industry Museum Augsburg Photo by Felix Weinold

平野薫は、古着や布製の小物などを糸の一本一本にまで分解し、それらを展示空間の中に再構成する繊細なインスタレーションを手がけてきました。ドレスや下着、靴、傘といった身の回りのモティーフは、元々の素材である糸の状態に戻されることで、撚れ(よれ)や色褪せを一層顕在化させ、それを身に付けていた人の「気配」や「身体性」、そして個人の「記憶」を強く感じさせます。
本展覧会では、身近なモティーフから漂う個人の記憶や経験を扱いながらも、それを歴史という大きな流れの中に還元していくことをテーマとしています。3点の傘(旧作1点、新作2点)を組み合わせたインスタレーションでは、作家が留学したドイツの傘(旧東ベルリン製)と、故郷・長崎、そして現住地・広島で入手した傘を使用しています。3つの都市で出会ったモティーフのインスタレーションが重なることで、これらが歴史的に強い意味を持つ場所であることを想起させます。
また、工業用のミシンや糸を使った新作インスタレーションは、これまでの平野の作風とは大きく異なる、新たな展開を予見させる作品です。戦時中の重機製造にルーツをもつメーカーのミシンを用い、戦後日本の高度経済成長を支えた工業機器と、私たちが日々消費する衣服や繊維との関係性、そして近代日本の歴史を暗示するかのような作品を試みます。個人の記憶を歴史の中に還元すると同時に、歴史という漠然とした概念が「誰かの記憶や経験の集積」であることを、観る者に強く訴えかけることでしょう。

《untitled –rain DDR–》(部分)2014年 素材:傘 Installation view : Arts Maebashi, Gunma Photo by Shinya KIGURE

●ポーラ美術館
開館時間
午前9時〜午後5時(入館は午後4時30分まで)
年中無休(ただし展示替のための臨時休館あり)

休館日/休室情報
次回休館日:2018年7月17日(火)〜7月21日(土)
上記5日間は、展示替のため全館休館となります。

住所:神奈川県足柄下郡箱根町仙石原小塚山 1285
電話:0460-84-2111

http://www.polamuseum.or.jp

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